【カンブリア宮殿】メルセデス・ベンツ日本 上野金太郎社長
「メルセデス・ベンツってこんなことやっているんだなー」
「自分もベンツオーナーになりたいなー」
「敷居の低いショールームがあるなら、冷やかしてみようかなー」
今回のカンブリア宮殿を見て、こんなことを思ったらメルセデス・ベンツの思う壺。優秀なメルセデス・ベンツのマーケターの戦略にハマってしまっています。それが悪いことではないですが(笑)、今日はメルセデス・ベンツ日本の巧みなマーケティング戦略を紹介します。
メルセデス・ベンツ日本とは
そもそもメルセデス・ベンツ日本という会社は何をする会社なのか。輸入・販売促進・マーケティングする会社であり、メーカーでもディーラーでもない。車はドイツ本社から輸入して、販売戦略を策定して、日本のディーラーに販売目標と販売戦略を授ける会社のようです。
基本戦略
今回のカンブリア宮殿の本質は、あくまでもマーケティング戦略を紹介するものだと思うが、メルセデス・ベンツとしては顧客接点を増やして、販売台数を伸ばすことを目的とした放送のはずだ。
ベンツの一般的なイメージは高い、ラグジュアリー、ハイブランド、成功者、経営者。こういうものが思い浮かぶと思う。まさに高嶺の花。そうしたブランドイメージを崩さず、憧れに近づいてもらう戦略を取ったのが上野社長。AKB48を仕掛けた秋元氏の「会いに行けるアイドル」と近いものを感じた。憧れであってほしい、だけど親しみも感じてほしい。さほど遠い存在ではないのだよ、あなたが手を伸ばしさえすれば。そんなメッセージが伝わってくる。
単純接触効果を使って、なかなか手の届かないハイブランドに接触する機会を設けることで身近に感じてもらう戦略を取った。だからと言って、ブランドの価値を下げることはしない。
実現方法
メルセデス・ベンツ日本の存在価値は、あくまでもベンツの販売台数を増やすことにある。販売台数を増やすために、敷居を下げ、接触を増やし、以下のことを実施する。
- メルセデス・ベンツを憧れから現実的な目標にする人を増やす
- 無理してローンを組んででも買いたいという欲求を刺激する
- 安いアウトレット品から購入してもらい、特別なベンツオーナー体験をすることで、新車購入の欲求を刺激する
- 特別な体験を通じて、自分が特別な存在であるという承認欲求を満たす
- レンタカーでベンツ体験をし、新車購入欲求を刺激する
ではどのような方法でこれらを実現しているのか。
アウトレットモールでメルセデス・ベンツを販売
個人的に意外だったが、アウトレットモールでメルセデス・ベンツを販売している。ディーラーに足を踏み入れるのは敷居が高いが、「こういうところにあるとフラッと立ち寄ってしまう」 とアウトレットモールを訪れた人が話していた。
A180:新車販売価格390万円のところ294万円
C220d:650万円→417万円
アウトレットで販売している車両が新車よりも2-3割も安く、アウトレットで購入の9割がベンツオーナーとなっている。敷居を下げ、すそ野を広げることに貢献している。
レンタカー
Mercedes-Benz Rentという名称で展開するレンタカーサービス。10都道県で展開している。このサービスを利用するにはメンバー登録が必要になるため、まさに見込み客になる。ちなみにお値段は概ね国産レンタカーとほぼ同じ価格で借りられるという。レンタカーを利用した方は、「ベンツを欲しくなった」とコメントしていた(笑)そらそうでしょうとも。
車を売らないショールーム「Mercedes me」
Mercedes meというお店がある。そこは車を売るためのショールームではなく、オリジナルグッズ600種類を取り扱い、カフェや食事が楽しめる空間を提供している。またここで前述のレンタカーサービスも受けられるし、試乗もできる。Mercedesというラグジュアリーブランドを体験してもらおうというコンセプトだと思われる。
最初のお店は2011年六本木にメルセデス・ベンツコネクションというお店を1年半の期間限定でオープン。集客のために周りのコーヒーショップより30分早く開店、量も30%増量、価格も20%安くコーヒーを提供する。そうすると朝の固定客ができて、1年半90万人の人を動員し、翌年の販売台数は30%アップを実現している。この車を売らないショールームはドイツ本社にも理解され、今では世界170か国で同様のお店を展開している。
カフェの提供量も多めに、他店より安く提供した取り組みから察するに、恐らく一般庶民を相手にした商売だと思う。メルセデス・ベンツはもはやお金持ちのおじさんのブランドではなくなっていて、一般庶民にも販売しなければこの先やっていけないというベンツの危機感の表れだと思う。だからこそ敷居を下げ、ハイブランドにも親しみを持ってほしいという戦略に打って出たのだと思う。それを証明するのがリーマンショック以降の販売台数の落ち込みである。
ラグジュアリー体験を提供して、メルセデス・ベンツの虜にしてしまう
Mercedes meというお店は特別な体験を提供してくれる場所。
- 六本木など特別な場所
- 特別なカフェラテ
- 特別なバーガー
- 特別な空間
- 特別な時間
- 数千万円のベンツに試乗できる特別な体験
自分も特別な扱いをされたい、特別な存在なんだと認識したい。そこを刺激してくれる場所がMercedes meである。
実際個人的にはアウトレット車両であれば買ってもいいかなと思ったが、そこが無駄遣いの入り口だと思う。優秀なマーケッターを抱えるメルセデスは、ラグジュアリーなサービスを提供して、また次に乗り換える車もメルセデスにしたいとそう思わせる。ただでさえ、車でも家でもレベルを落とすのは相当大変になる。だからメルセデス・ベンツに乗り続けるために、働き続けなければならなくなる。私のようなメルセデスにふさわしくない中産階級がベンツオーナーになると、そんな不自由に縛られそうになる気がする。
車はそもそも金食い虫
自動車を所有すると、自動車重量税、車検代、強制保険代、任意保険代、ガソリン代、駐車場代、ローンを組むなら自動車ローンなど家計の負担が格段に増える。これらすべて、自動車を所有していなかったら一切かからない費用だ。その自動車を所有することでどんなリターンを得られるかを考えてから購入すべきだと思う。
高級車が買いやすくなっているということは、メルセデス・ベンツもなりふり構わず一般庶民からお金を出させようということに他ならないから、よく計算して買い物した方がいいと思われる。
無駄な保険を解約して、投資に回すお金を毎月1万円増やしてやったぜ!の巻
コロナ禍で家計の支出を減らしたいじゃないですか。そもそも無駄な支出ならコロナだろうとバドワイザーだろうと関係なく、減らしたいじゃないですか。ということで無駄な保険を見直した経緯を記していきたいと思います。見直す時に調べたものはWEBサイトとYoutubeのみです。
保険の加入状況
まずは保険の加入状況をチャートにしました。
火災保険については、見直しをした今でも必要なものだと認識しています。次に団体信用生命保険、通称「団信」と言われていますが、死んだときにローンをチャラにしてくれるという人生ゲームでありそうな特別ルールです。これも本当に万が一の時に必要なものです。それに団信はマンション売却と同時に解約となります。
前提条件
- 30代男性
- 未婚(扶養家族無し)
- 会社員
- 分譲マンションに住んでいる
この前提条件から、せいぜい以下のことを考えておけばいいと言えます。しかし、昔の自分はそれができていなかったのです。
- 自分が死んだときに葬式代が出せればいい
- 自分が死んだ後、誰かの生活費の心配は不要
- 入院したりがんになったときの治療費や生活費は公的保険で賄えるか
最大の敵にして最大の保険料を誇る貯蓄型生命保険
1番の敵である貯蓄型生命保険。毎月9,120円を60歳まで払い込んで漸く元本割れしないというゴミ商品(笑)投資している今の自分がそこにいたら、当時の自分を殴ってやります。
友達から紹介された保険営業マンの話を聞いているときに、「公的年金がなくなるから貯蓄型生命保険に加入して貯蓄しておいた方がいいよ」と言われたことを鮮明に覚えていますが、見事に騙されました。これはもう騙された方が悪いので諦めましょう。
今ならわかる。葬式代のせいぜい200万円もあればいいので、速攻で解約しようと考えたところに生命保険会社の悪知恵と戦うことになります。それは中途解約すれば、払い込んだお金が元本割れしてしまうことです。払い込んだお金に対して、返戻金が80%くらいしか返ってこない設計になっていました。
そこで計算しました。80%の返戻金を使って年利3%で投資した場合と、60歳まで保険を払い込んで満額受け取る場合で、どちらがお金が増えているかを。一応断っておきますが、この時は既に葬式代くらいはあるので保険金のことは全く考えていません。保険会社にお金を払うのと、投資するのでどっちがお金が増えるかのみを考えました。
答えは明快です。複利の力を使えば、断然投資した方がお金が増えることがエクセル上で証明されました。ここで早速解約して返戻金をそのまま証券会社の口座に突っ込んでやりました(笑)
がん保険と医療保険
まだまだ本質を理解していない私はがん保険に加入しようとします。そもそもがん保険に加入したいから、生命保険を解約して月々の負担を抑えたかったのです。がん保険に加入しようと思ったきっかけは、人間ドックで良性の腫瘍が見つかったからです。こりゃいかん!がん保険に入ってやろうと思いました。それはもう速やかにアフラックのがん保険契約を結びました。
続いて医療保険です。医療保険は毎月3,500円だったのでまあいいかと思っていましたが、価格コムを見ると全然安い商品があって、どうせならそっちに乗り換えてやろうと思いました。その時々で商品が移ろいますが、一般的な商品の場合3,500円のおよそ半値で済みます。
がんも保障してくれて、元々入っていたがん保険の保障内容とさほど変わらないオプションがあったので、既存のがん保険を解約して、医療保険契約にがんの保障を付けたものにしようと考えたわけです。その保険料が5,542円で思ったより安くない!毎月の支払いは6,642円になるとはいえ、まだまだ保険会社に搾取されている感じが拭えないので、もう一度検討しました。
高額医療制度
そこで再度調べた結果、高額医療制度なるものを知りました。日本の公的保険制度の一つで、
医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」
ということだそうです。例えば2か月で200万円の医療費がかかったとしても、20万円だけでいいよという制度だそうです。
どおりで、給料天引きで相当税金やら年金やら支払わされていると思いました。そう考えると国の医療制度のために給料天引きで差っ引かれた挙句、民間の保険会社にいくらも保険料を払うことが途端にバカバカしくなったわけです。何重にも保険料を払うなんてどうかしてるぜ!と気づかされました。
無駄な保険を解約して、投資に回すお金を毎月1万円増やしてやったぜ!
よく考えるとなんとか生命という会社は超一流の俳優を何人もCM起用して、丸の内の一等地に自社ビルがあり、高給取りがわんさかいる会社です。どんだけ儲けてんだよという話です。それほど儲かる保険会社に無駄な保険料を支払ってやる必要はないわけですよ。
最終的に最低限の医療保険2,000円分だけ残して、あとはすべて解約することにしました。これにより月間1万円の余裕が生まれたので、そのまま投資に回したいと思います。その投資を続けることによって、がんになったときの医療費を十分賄えるように運用していきます。今でも払えると思うんですけどね。そう思うと、何をそんなに心配してがん保険に加入していたのか分からなくなります。
向こう半年間ほど収入無しで生活できる資金が手元にあるなら、保険は最低限にして、どんどんお金を増やす方へシフトしていった方が最終的に将来への備えにもなるのだと思います。
追伸
生命保険は人によっては必要な人もいると思います。私の場合は前提条件があってのものです。すべて不要というわけではありません。
2年半分の家賃がタダになった話
こんにちは、まるのみやです。
コロナ禍で会社が苦しくなり、家計も苦しくなることが予想されたので2年半前くらいに購入したマンションを売却することにしました。そこで売却益が出たため、結果として2年半分の家賃がタダになった話をしていきたいと思います。
家計の状況
コロナで会社は休業を余儀なくされ、まず賞与が全額カットされました。次に月々の給与ですが、会社命令で休業しないといけない日は〇%カットとなりました。在宅勤務でも出社扱いの日は通常通り支給されます。給与についてはほぼ毎日のように出社しなければいけない立場だったのでさほど影響はありませんでしたが、賞与カットは決定的に痛手でした。なぜなら住宅ローンは賞与がある前提で組んでいたからです。
住宅ローンの組み方
実際毎月の住宅ローンの支払いは6.8万円、プラス管理費2万円くらいです。賃貸で済む場合、14万円くらいの家賃になるので、14万円くらいの家に8.8万円で住めるという皮算用を働かせたわけです。しかし世の中はそんなに甘くはありませんでした。ボーナス払い約22万円(半期に1度)を前提に組んでいたのです。今思えばただのアホでした。
ボーナス払いと固定資産税のインパクトはでかい!
常識をわきまえている人ならはまることのない落とし穴ですが、当時の私はあまりにも軽視していたものが税金です。固定資産税くらいは知っていましたが、不動産取得税なるものの請求書が来たときはイラっとしてしまいました(笑)
マンション売却を考え始めたときにしっかり計算しようと決意し、出ていくお金をつぶさに調べました。まずはボーナス払いの分を毎月の均等割りにして、固定資産税も毎月の均等割りにしました。毎月の住宅ローンの支払い+管理費+ボーナスの均等割り+固定資産税の均等割りを合計して、住宅にかける毎月の支払いの実際をつまびらかにしたところ、13.7万円でした。高い!!
コロナの影響がなかったとしても明らかに無理をしている水準でした。これにコロナで賞与カットと給与の減額が実際問題としてあるので、たちまち家計は火の車になること間違いなしという状況だったのです。早速、不動産仲介業者に連絡して売却活動を始めました。
ボーナス払いのお金は想像以上にインパクトのあるお金でした。何なら固定資産税もきちんと想定できていませんでした。これは反省点です。ボーナス払いはしてもいいけど、毎月の均等割りにしたときに、毎月支払えるお金かどうかチェックが必要なものだと思います。毎月支払えるお金なら、ボーナス払いにする必要もないんですけどね。
買った金額より高い金額で売れた(金額は仮)
前置きが長くなりましたが、販売活動の結果買った金額より高い金額で売れました。買った金額5,000万円、売った金額5,500万円です。利益は500万円です。実のところ分譲価格は5,600万円だったのですが、分譲業者が決算値引きをしてくれて5000万円で買えました。あの時の値引きがほとんどそのまま利益になったわけです。この利益も控除されるので税金はかかりません。
購入を検討していた時は既にマンションは入居が始まっており、分譲業者としては売れ残りを捌く必要があったわけです。その時少々高いなと思っていたので渋っていたところ、営業マンが値引きを持ち掛けてくれてどうせ買えなくても痛くないと思いながら、600万円の値引きを打診したところ承認されました。
ところで住宅にかける費用を毎月に均等割りしたお金は13.7万円と上の方に書きましたが、これに30か月(2年半)をかけると411万円になります。あーら不思議。2年半の家賃分がかからなかった計算になります。2年半タダで新築マンションに住んで、お釣りまで来てしまいました。利益分はしっかり投資にまわしたいと思います。
2年半分の家賃がタダになった要因
市況価格がどうなってるかとかあまり分からないし、不動産屋の言っていることもいまいち信用できない私にとって2年半分の家賃がなぜ無料になる水準で売却できたかを考えたところ、以下の2点ではないかと思います。
- 売れ残りの物件を探す
マンションの建築が終わって入居者が入っている状態で売れ残っている部屋は、分譲業者からすれば明確な売れ残りです。夕方以降スーパーのお惣菜が値引きされて残っているのと同じ現象です。それを狙いましょう(笑)買い渋って、値引きを誘えば営業マンも相談になってくれると思います。ただし他にも買いたい人がいるかもしれないので、その時はあまり強気な交渉はできません。半額のシールの貼られたお惣菜も消費者同士での争いです。椅子取りゲームをするようなものなので賭けと言えば賭けです。「そのマンションを買えなくてもまあいいか」と思える人にしかできないやり方ではあります。
- 売れそうな立地かどうか
売却したマンションは駅近ではないものの、都心の主要都市に自転車で行ける距離にあります。都心はやっぱり人気なので、それなりに需要はあります。
利益が出たのはたまたま
今回利益が出て、2年半分の家賃がタダになったのはたまたまだと思います。利益に味をしめて、またにマンションを購入したくなるところですが、それができるのは相当な目利きの人だけだと思いますので、毎月余裕が出た分を投資に回して堅実に暮らしていきたいと思います。
リモートワークのお供として、デスク環境の整備で劇的効率化!
こんにちは、marunomiyaです。新生活が捗る逸品は、デスク環境のアップデートを実現した以下の3点セットです。
marunomiyaが所属する会社はリモートワークを推進していまして、法律上会社で仕事をしなくてはいけないスタッフを除いて、ほとんどのスタッフが家で仕事をしているはずです。(どうしても会社に行きたい人はいるようですけど)
アップデート前のデスク環境
アップデートする前のデスク環境はパイン材デスク 通販 | 無印良品にDELLの23インチのモニタを載せて使っていました。すぐ隣にリビングでもダイニングでもつかえるシリーズ 通販 | 無印良品というダイニングテーブルセットを置いて、所狭しという印象が拭えないリビングでした。今回デスク環境をアップデートするにあたって、これら2つ(デスクとダイニングテーブルセット)は業者に引き取ってもらうことにしました。
アップデート後のデスク環境
正面にあるモニタが34インチのウルトラワイドモニタです。それを支えるモニターアームを宙に浮かせ、机を広々と使えるようにしました。またBluetoothのキーボードとマウスを使い、机の上にコード類が一つもない状態になるようにしました。配線は天板下の黄緑色の箱の中にすべて集約して、足元にも配線はありません。
個人的にはこういう環境で気分が上がるので、仕事に対するやる気も今までより随分向上しました。むしろ早くこのデスク環境で仕事がしたいとさえ思えるわけです。 また窓の外に向かって仕事をするレイアウトにしたので、カフェのような気分がいくらか味わえるかなという感じです。
このデスク環境はいくらでできたのか
気になるのはいくらかかったのかだと思います。ズバリ57,545円です。内訳は以下のとおりです。ニトリのデスク以外はすべてAmazonで買いました。セールを狙って買ったのとポイントを利用したので、通常より1万円以上安く購入できました。
モニタ:34,637円
モニターアーム:9,984円
デスク:12,924円
ちなみに業者に引き取ってもらった無印良品の家具2点は3,000円で引き取ってもらったので、収支は54,545円になります。
購入サイトのリンクは以下です。
参考にした動画
写真のようなデスク環境を実現したのは何もmarunomiyaのアイデアではなくて、完全コピーです(笑)以下のYouTubeから学ばせていただきました。興味ある方は参考にされてみてはいかがでしょうか。
【カンブリア宮殿】アサヒビール 塩澤賢一社長
アサヒスーパードライ生ジョッキ缶で話題のアサヒビールを取り上げたカンブリア宮殿の内容をお伝えしていきます。
アサヒビールのヒストリー
昭和時代:万年業界3位で、斜陽という意味から夕日ビールと呼ばれる時代があった。
1987年 :スーパードライ発売。それまでのトレンドだった苦味から離れ、辛口を売りにしたところ大ヒット!
1998年 :キリンを抜き、ビール業界1位
2009年 :キリンに再び首位の座を明け渡すも、翌年すぐに首位に返り咲く
2020年 :11年ぶりにキリンに首位の再び座を譲る
2000年代に入ると、ビール類の売り上げは右肩下がりを続け、どのビールメーカーも苦戦を強いられているが、アサヒビールはスーパードライが消費者に飽きられ、これまでのスーパードライ依存度が鮮明になった格好だ。
生ジョッキ缶
発売日に販売延期を決定するほど、供給が追い付かなくなったスーパードライ生ジョッキ缶。缶ビールなのに居酒屋で飲む生ビールの味を味わうことができることで話題となっている。これまでビールの新商品と言えば、製法の変更・ホップの量の変更・アルコール度数の変更などビールの味に関わるところが中心だったように思うが、生ジョッキ缶は中身の工夫ではなく、缶を変えるという外身の工夫で新商品を展開したことになる。従来のスーパードライとの違いは以下のとおり。
缶のふたを開けたとき泡が出てくる仕組みはこうだ。缶の内側に凹凸のついた塗料を焼き付け、缶のふたを開けたときに炭酸の泡が缶の内側に触れることで泡が出てくるようにした。通常、缶ビールは泡が出てこないことが品質的に良好なのだが、逆転の発想で泡が出てくる工夫をした。ビールはそのままに、缶だけを変更すること居酒屋の生ビール味を再現したという、まさに発想の勝利だと言えそうだ。
女子ビール部が手掛けるビアドロップス
果実を凍らせた「アイスの実」のような見た目の玉をビールに落とし、ビールの中で溶けてフルーティさを味わえ、アイスが解けて果肉も味わえるという若い人に受けそうな商品を開発した女子ビール部。
自然発生的に生まれた女子ビール部だが、社内での風当たりは少なからずあるという。「ビールに混ぜ物をして飲むなんて邪道、ビールはそのまま飲むべきだ」という批判も受けているという。こんなことをいう人はどこの世界にもいるし、勝手に言ってろと思う。しかし社長の塩澤氏も一定の理解を示しながら、テレビを通して「私もビールはそのまま飲むべきだと思う」発言をしていた。この様子を見て、アサヒビールが首位に返り咲くのは遠いかもしれないと感じた。自らのあり方について社長が先頭を切って社員のマインドを変える動きをしないといけないし、改革の陣頭指揮をとっていかないと会社は変わらず、消費者にも飽きられてしまう。それなのにテレビでビールはそのまま飲むべきだなどと発言しちゃう正直な人だと、世間はアサヒビールにあまり期待しなくなるから、嘘でもいいから「女子ビール部の活躍に期待していて、全力で応援していく」などと言えば、アサヒビールの評価も随分変わっていたと思う。
経営者が先頭に立って改革を推進していくような経営者がいるのが首位に返り咲いたキリンで、これがアサヒビールとの違いだと思えなくもない。実際、ビールのシェアが6割を占めるアサヒビールはビール以外の飲み物に舵を切るのは容易ではないし、簡単に他のものに目を向けるよりはビールの価値を探求して、お客様に提供できるものは何かを考えて、アクションしていくことこそとても本質的な活動だと思う。そういう活動をしているのが女子ビール部だと思う。自分たちの足元にダイヤモンドが転がっていないかよく探して、できることは他にもないか考えていくことで新たな価値を発見できるのだと思う。そういう活動は応援したいし、それでダメならほかのことをすればいいと思う。
まとめ
生ジョッキ缶はの大ヒットはおそらく一時的なものでしかないと思う。この商品によって首位のキリンを抜くほどのインパクトがあるかと言われれば、そうでもないと思う。ただし、アサヒビールは何かワクワクするようなことをやってくれるぞ!と消費者の頭の中にはインプットされたと思う。これこそがアサヒビールの狙いなのではないか。今回のヒットに依存せず、消費者をワクワクさせる取り組みに期待したい。
【ガイアの夜明け】イノベーションがもたらしたおいしいパン!
高島屋-パンのセレクトショップ
百貨店の高島屋は神奈川県内の30ブランドのパンを集荷して、高島屋で販売する取り組みを展開しているこの仕組みのプレイヤー毎のメリットは以下のとおりです。
町のパン屋:販売チャネルが増える、認知度向上
高島屋:集客力アップ(1日3,000人以上の来店)、他のフロアへの流入
お客様:町のパン屋それぞれのお店に行く手間が省ける
ポータルサイトのようなことを実店舗で応用した仕組みである。大きな店舗はこのような形で色々なお店の品物を買い集め、お客様に提供する。そのためトレンドをキャッチして、お客様に飽きさせないようにしていく必要がある。
これはパンだけでなく、全国各地のお菓子を取り揃えて提供する仕組みも伊勢丹や高島屋などでも実施している。当たり前の取り組みだが、今の時代パンが客寄せパンダの象徴のような存在になっている。
パンフォーユー「パンスク」
"地方のパンを都会の食卓に"というコンセプトのこの会社はパンスクというサービスを展開し、全国各地の地方のパン屋さんの商品を冷凍して、個人宅に届けるという仕組みを展開している。
ビジネスの仕組み
地方の選ばれたパン屋さんから契約しているお客様へ定期的にパンを宅配するサービス。
- どこのお店のパンが届くかはお楽しみ(お店の選択はできない)
- いつでも解約できる
- 送料込みで1回3,990円
- パンスク登録者は約6,000人
運営者側が色んなパンの詰合せをして発送するのではなく、1回につき提携店1店舗のパンのみを発送する仕組みになっており、お店に発送も任せるられるため、運営者側のコストがかからない。結果として安価にパンを提供できている。このサービスのメリットは以下のとおり。
パン屋:安定収入が得られる全国のお客様に届けられる
利用者:パン屋に行く必要がない、時間がない人に宅配サービスは便利
このサービスを実現させたイノベーション
イノベーションの秘密はパンを入れるビニール袋。
糊化量や水分量が常温保存するより冷凍保存する方が質的に上回ることを実現させたビニール袋で、これにより冷凍保存で全国各地に宅配することができるという。また、どこのパン屋さんで冷凍してもおいしいし、業務用の冷凍庫はどこのお店にもあるので設備投資なしで始められるというメリットもある。
無責任に提案したいこと 「総選挙」の巻
どこのお店がおいしかったか投票して、お客様に点数をつけてもらって、お店の番付表を作ってみてほしい。パン屋さんの品質向上のモチベーションにつなげる仕組みになると思うし、お客様もきっと喜んでくれるし、「パンスク」ブランドの価値向上にもつながるハズ!
お店もずっと安泰ではなく、お客様からの評価によって提携店の入れ替わりの可能性がある仕組みがあってもいいと思う。JリーグのようにJ1(パンスク)からJ2へ脱落の可能性があることで競争力を生み出し、より良いパンのプラットフォームができるかも。
冷凍パンを実店舗でも販売
大阪メトロの地下街や渋谷のau STYLEという携帯ショップで冷凍パンの販売をしている様子が番組で放送されていた。冷凍のパンを扱っているため、キッチン機能は不要で冷凍庫と電子レンジがあればおそらく問題なさそうな点がいいと思う。
無責任に提案したいこと 「コラボ」の巻
au STYLEという携帯ショップでのパン販売の様子が映されていたが、お客さんは携帯ショップでパンだけを頬張ることになり、なんだか味気ない印象だった。飲み物も欲しいだろうに、コーヒーを販売している様子はなかった。だからコーヒー屋さんと提携してコーヒーを提供すればいいのにと思う。もっと欲を言えば、コーヒー屋さんと本屋さんとコラボレーションして、冷凍パン屋さんを一緒にやれば流行ると思う。
小麦の奴隷
北海道にあるパン屋さんで、特徴的なルックスのカレーパンが評判のお店です。表面にはクルトンがくっついていて、ザックザクの食感を体験できるようです。
このお店はパンのおいしさもさることながら、イノベーションによってパン業界の課題である長時間労働を減少させ、日本のパン屋さんの持続可能性を高める仕組みを生み出しています。
長時間労働
パン屋さんは実は長時間労働のブラック職種と言えるかもしれない。
03:00 起床
04:00 仕込み・パンを焼く
08:00 開店・追加でパンを焼く・惣菜パンを作る
20:00 閉店・道具の片付け・翌日の仕込み
21:00 帰宅・晩御飯
22:00 就寝
このようにワンオペに近いお店の人は5時間睡眠で休みなく営業しなければならない程、パン屋さんは長時間労働を強いられている。これではパン屋さんを生業にして生計を立てようとする人や従業員として働いていこうという人が減ってもおかしくはない。そうするとパン屋さんを続けていく人が減って、日本でパン屋さんが減少していくリスクがある。
長時間労働から解放するイノベーション
長時間労働を強いる大きな課題は2つある。
- 粉から一次発酵させて、生地玉を作る工程の難しさ
- 粉から一次発酵させて、生地玉を作る工程の時間の長さ
1の工程の難しさゆえ、できる人が少なく1人に負担が集中しやすい。2の時間の長さは労働時間の長さに直結している。これを解決したのが冷凍技術の進化だ。冷凍技術の進化によって生地玉を冷凍保存しておき、誰でも簡単に、なおかつ短時間でパンが作れるようになるという。
生地玉を作る作業は大変で難しいのだが、冷凍のパン生地を使うことで誰でも簡単に、短時間に重要工程をクリアすることができる。しかも冷凍技術の進化によって味が落ちないことによってフランチャイズ化を可能にした。研修期間2週間でパン屋さんができるという。今までのように長年の下働きが当たり前の時代ではなくならせたのは、冷凍技術の進化と人の知恵。冷凍技術の進化というイノベーションがパン屋さんの働き方を変革したわかりやすい事例だと思う。
フランチャイズ化と訪問販売
誰でも簡単にパンを作れるようになることで、フランチャイズ化ができるようになり現在4店舗を展開している。
さらにこのお店の経営者は北海道の各地に出かけて行って、近隣23市町村を日替わりで訪問販売している。どこのお店に行くかは事前にSNSで通知しているから、お客さんもそれに合わせて買いに行くことができる。今までであればお店でパンを焼いていなければならなかったが、出張販売ができるようになることで売上も増加している。いずれ無人自動車が走るようになった時には、もっと広い範囲にパンを届けることができ、更なる飛躍を遂げそうである。
イノベーションによって、難しい工程を簡単かつ短時間でできるようにすることで労働者を長時間労働から解放し、フランチャイズ化することで、この仕組みを作った人は寝ててもお金が入ってくる。これは凄いシステムだと思う。
【カンブリア宮殿】ロート製薬 山田邦雄会長
今日は創業120年の老舗メーカーロート製薬を取り上げたカンブリア宮殿の内容をまとめるよ。
ロート製薬
目薬やスキンケア、機能性食品等の製造販売を行うロート製薬は、製薬企業としての本流から外れた企業だと思う。製薬企業は何百億円もの研究開発費用を投じて、僅か数パーセントの成果物で莫大な利益を上げるモデルが主流だが、ロート製薬は市販薬など町のドラッグストアで購入できる商品展開がメインになっている。
化粧水とボディソープ
43歳で社長に就任した山田氏は創業家に生まれながら、既存ブランドに頼らず、新たな分野への進出を加速させた。その代表格が肌研(ラボ)をはじめとした化粧水分野で、13年連続首位を守っているという。
さらに今注目の女性の加齢臭対策になる「デオコ」というボディソープ。男性向けの加齢臭対策ボディソープのデオウは既に認知されているが、今度は女性向けにも展開。
#おじさんでも女子高生の匂いがするというハッシュタグで話題になっているそうで、さっそく試してみたくなったおじさんがここにもいます。
ロートクオリティエイジングサロン
渋谷道玄坂にあるロートクオリティエイジングサロンでは、アイケアやスキンケアとして、カウンセリングやマッサージサービスを実施している。番組で見たアイマッサージは疲れが取れて、目元がスッキリしそうな施術だと感じた。
更に言うと、二重になりたい人のためのマッサージサービスにも応用できると思う。人により程度は異なるが、目元のむくみを取り、まぶたの脂肪を減らすなどマッサージすることで二重になれることも少なくないそうなので、メスを使わないマッサージによる二重形成サービスがあってもいいのでは?と感じた。
社内コミュニケーション
会長である山田邦雄氏は、社員に「くにおさん」と呼ばせていた。個人的にはあまりピンとこない社内ルールだと感じた。どこまで浸透しているかは不明だが、恐らく大して浸透はしていないと思う。とは言え、ビジネスの問題の根源のほとんどはコミュニケーションに起因するものが多いのも現実で、そのコミュニケーションを円滑にするには親しい呼び名から始めるのも悪くはないのかもしれない。
社員の副業解禁&推進
ロートに限らず日本の問題として、終身雇用制度の崩壊と年金不足の問題がある。トヨタ自動車ですら終身雇用を保証できるほど安心・安全な世の中ではなくなったこと。年金はいつから払えるかわからないし、金額も従来のものを保証できるとは限らないですよと国が公言しており、それは自助努力で賄ってくださいと菅総理も明言している。そんな世の中にあって、会社員の副業はもはや誰もがしなければならないものだと言える。
山田氏が言う「社員は会社の所有物ではない」という言葉は、「会社は社員の生活を保障しませんよ」という宣言にも聞こえる。そんな時代に沿った生き方を社員にも提供するため副業の解禁を実施したのだと思う。副業での学びを本業に活かす狙いがあるというが、それはあくまでロート製薬に働く魅力がある場合に限られる。給料もそうだし、世の中への貢献度や革新的なプロダクトやサービスを提供できるかが一つの物差しになってくると思う。それが今のロート製薬にあるかと言われれば、まだその途上にあると言わざるを得ないのではないか。
ただし何もしない会社よりは随分進んだ考え方をする経営者であることは間違いないと思う。今後のロート製薬がどんな魅力を備えた会社になっていくのか、注目したい。