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【カンブリア宮殿】外食“非常事態”SP 横川竟氏

コロナ禍で苦しむ外食産業について取り上げた。スカイラーク創業者で外食レジェンドと言われる横川氏をゲストに招き、ワタミの渡辺会長やTGALの河野社長と議論。

横川氏は高倉町珈琲を経営しており、客足は戻ってきているという。その中で発した横川氏の言葉が印象的だった。「コロナが良い店と悪い店を分類している」

どうすればお客様が来るのか、来ないのか。

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テレビ東京 カンブリア宮殿

 外食レジェンド横川氏VSワタミ創業者渡邉会長

コロナ禍でも厳しい環境にあるのが居酒屋業界で、前年比6割の売上減。

そこで象徴的だった居酒屋の和民を焼肉の和民に大改造を進める。

取組みは圧倒的な生産性、圧倒的な仕入れ力、圧倒的な価値提供を強みにして、競争の激しい焼肉業界を勝ち抜くという。具体策は以下だ。

・回転ずしのような自動配膳システム

・感染対策と省力化を実現する配膳ロボット

ここで釘を刺したのが横川氏、省力化は必要だが、そこに楽しさはあるのか。楽しさを失った省力化には価値がないという。

居酒屋業界は30%ほどのマーケットが縮小すると予想されている中で、ワタミは焼肉への鞍替えと省力化で勝ち抜こうとしているが果たしてうまくいくか。

外食レジェンド横川氏VSTGAL(テガル)河野社長

コロナ禍で注目され、今や常識となっているのがデリバリーサービスである。

TGALが手掛けるのはデリバリー専門のブランドを開発し、飲食店にレシピや食材が届けられ、お店は調理をしてウーバーイーツなどの配達員に渡せばいいのだという。このサポートを受けるのに、売上高の5%をTGALに支払うというビジネス。

取扱商品は様々で既存店の設備をそのまま生かして展開が可能なので、設備投資が最小限になる。投資できないし、早く売り上げを回復させたい飲食店にとってはまさに最高のパートナーなのかもしれない。番組で紹介されていた商品は以下です。

  • ニャムニャムチキン
  • ファルファサン

その他にもホームページを確認すると以下のブランドを展開している。

  • Burgers Cafe  GRILL FUKUYOSHI
  • 黒毛和牛ハンバーグ専門店 福よし
  • 門司港名物 ミツバチカレー

この取り組みにより客足の途絶えた飲食店はかなり助かっているという。

5%はかなり搾り取るなーという印象だが、河野社長は地方を含めた各地に食べたことのない食事を届けたいという。

それが社長本人もワクワクするし、お客様も初めて食べるものにワクワクしている。

今後どのような展開を見せるのか楽しみである。実際新しいものを増やして、新しい商品展開を既存店に作らせていってもどこかで行き詰まる気がする。

横川氏も指摘したことだが、そこにどんな思想や価値観があるのか。

 

詳しくはTGAL社のホームページをご参照ください。

tgal.jp

町田商店というラーメン店

横浜家系と言われる何の変哲もないお店で、店内やラーメンそのものは他店とそんなに変わらないように見えた。

このお店がコロナ禍で立ち直りが早く、どこよりも回復しているという。

そこを訪れた横川氏はなぜここが売り上げを伸ばしているのかが分かったという。

お店の人が、客が帰る際の挨拶に「お寒いのにありがとうございました」と声をかけたことを取り上げた。

また開店時間よりも少しだけ早くお店に入らせてもらえた横川氏には「早くからありがとうございました」と声をかけたという。

一昔前にもてはやされたスタバのマニュアルのない接客姿勢と似ているが、これが社風でありお店の雰囲気につながり、客が居心地が良いと思うポイントなのではと感じる。

 

結局人は、行きたいお店には行くし、行きたくもないお店には行かないのだと思う。

緊急事態宣言等により、とりあえずどこでもいいから店に入ろうよという気分ではなくなった。

これによってどうせ行くなら、良いお店に行きたいという人の心理が働いて、いい店には人が集まるし、そうでもない店には人は集まりにくくなった。ここが横川氏が指摘する「コロナが良い店と悪い店を分類している」になるのだと思う。

そこには美味しいものと、それを美味しく食べられるお店の雰囲気があるかどうか、その雰囲気をお店の人が表現できるかという、まさに商売の本質的なことを町田商店は体現しているのだと思う。

www.eak-ramen.jp